示談金の相場とその判例
交通物損事故の判例から算出した示談金相場
交通物損事故で最も多い事故は信号停止中の車へ追突する事故です。交通物損事故を起こした場合、被害者に対して支払うべき慰謝料は通院や治療にかかった医療費と車の修理に関連する費用の合計です。信号停止中の車へ追突した場合に被害者はむち打ちとなる場合が多く平均でおよそ全治3ヶ月となります。この場合にかかる治療費はおよそ200,000円です。症状や施術によってはこれよりも高額になるケースもあります。車の修理に関連する費用は、主にレッカー費用と代行車両費用と車の修理費用となります。レッカー費用は地域差もありますが概ね100,000円が相場となっています。修理費用に関しては加害者がその20%から30%を負担するのが一般的な判例です。以上のことから算出される交通物損事故に対する示談金相場は「被害者の医療費(平均200,000円)+車両の修理費用の20%から30%+レッカー費用(100,000円)+代行車両費用」となります。
交通人身事故の判例から算出した示談金相場
交通事故で人身事故を起こした場合、加害者は被害者へ慰謝料を支払わなくてはいけません。これには主に被害者が通院や治療を行ったときにかかった費用(医療費)と休職した場合はそれによって出た損害額と後遺障害に対する慰謝料が含まれています。休職によって出た損害額に関しては、被害者がサラリーマンの場合は給与から計算されます。主婦だった場合は一般的に休日や給与という概念がないため定められた機関が算出した女性学歴計・全年齢平均収入を用いて計算されます。過去の判例では主婦が1日休職したことによる損失額は9,751円です。後遺障害に関してはあらかじめ等級が定められています。最も症状の軽い14等級の場合、裁判所基準で1,100,000円であり、逆に最も症状が重い1等級の場合は28,000,000円となっています。以上のことから算出される人身事故に対しての示談金相場は、「被害者が治療や通院にかかった医療費+被害者が休職したことで被った損害額+後遺障害に対しての慰謝料」となります。
交通死亡事故の判例から算出した示談金相場
交通死亡事故を起こした場合、被害者の遺族に対して慰謝料を支払わなくてはいけません。被害者がどのような立場にあったかで慰謝料の基準が異なります。最も慰謝料が高額となるのが家族の生活を収入の面で主に支えている一家の主です。この場合の慰謝料は裁判所基準で28,000,000円から36,000,000円となっています。次に高額となるのは主婦で、およそ20,000,000円から32,000,000円と、幅広い金額となってします。被害者が子供の場合は、18,000,000円から26,000,000円が一般的で、被害者が独身者である場合は25,000,000円が平均額です。慰謝料の金額は事故の内容によって異なり、不慮の事故に比べて飲酒運転の場合や悪意をもって行った凶悪な事故と比較すると高額となるケースが多いです。以上のことから算出される交通死亡事故に対する示談金の相場は、「18,000,000円から36,000,000円」となります。